プロポロスができるまで

1. 養蜂園ではミナスジェライス州特有のアレクリンというローズマリーに似た菊科の薬木が豊富に自生しています。その新芽をミツバチが顎でかじり集め足に付けて巣箱に持ち帰り、唾液などの分泌物と混ぜてプロポリスを作ります。ローズマリーも薬効の強いハーブとしてよく知られていますが、アレクリンはローズマリーより強い効果を持つと言われており、ミツバチが起源植物として利用することで、私達はその薬効の恵みを分けてもらえるのです。

 

新芽が採れる時期は天候にもよりますが、1-5月と限定されるので、鮮やかな緑の綺麗なプロポリスが年間を通して生産されるわけではありません。乾季でえさが少ない時期や、アレクリンの新芽がない時期に無理にプロポリスを生産させることは出来ませんし、させません。そのため、1年の大半はミツバチ達が無事来年もプロポリスを作れる元気な巣として生き残るよう、食料となる花の管理や健康管理を気遣う養蜂業となります。

アレクリンの新芽が豊富な時期にプロポリスを作るミツバチの様子。とても綺麗なグリーンプロポリスになりました。
アレクリンの新芽が豊富な時期にプロポリスを作るミツバチの様子。とても綺麗なグリーンプロポリスになりました。

2. ミツバチは空いている隙間を塞ぐ習性があり、集めて来た原料を唾液や分泌物と混ぜ合わせて巣箱の隙間に塗り固めます。収穫用の枠にはちょうどミツバチ一匹が通り抜けられるサイズの丸い穴が幾つも開いていますが、この穴を通り抜けるたび、体についた雑を滅菌していると言われています。

 

*枠がプロポリスでほぼ埋まると出入りしていた小さな丸も塞いでいきます。

  

3. あまり収穫を急ぐとミツバチはプロポリスの材料を慌てて集め、あまり良質でない材料まで使って塞ごうとしてしまいます。そのため、ミツバチのペースにあわせて無理をさせず、プロポリスが酸化しない程度の間隔でのみ収穫するようにしています。

 

えさが豊富にある巣では、余力があるためか、プロポリスの量が多く取れるようになります。逆にえさが足りない巣ではえさの確保が優先されるためか、プロポリスはあまり熱心に作られず、作ってもほんの少量であることもしばしばです。一概には言えませんが、巣の栄養状態がいいほど、より良質のプロポリスの収穫量が増える傾向にあります。 

*弊社養蜂園はプロポリスの生産目的で運営しているため、蜂蜜や花粉、はちろうやロイヤルゼリー は収穫しません。

4. 社長も養蜂家のアシスタントとして養蜂服を着込み、巣箱の健康診断やプロポリスの収穫を手伝います。この日は綺麗なグリーンのアレクリンのプロポリスを収穫し、思わずにっこりです。

 

5. 収穫したプロポリスです。農園から町に帰って冷凍庫に入れるまでの間、保冷パックを入れた発泡スチロールに保存しておきます。採れたてのプロポリスはアレクリン由来の、フラボノイド系のいい香りがし、香りを嗅ぐだけで癒されます。

6. 収穫後不純物を除去、選別し、すぐ袋詰めします。殺菌・抗酸化のため、冷凍保存し、空輸で日本に輸出します。

7. 食用の高級アルコールでプロポリスの原隗を抽出します。不純物を沈殿・濾過しさらに熟成させたものから非加熱でアルコールを除去し、濃縮します。
写真左)濃縮前 
写真右)濃縮後

8. 濃縮加工した後、ソフトカプセルに加工し、袋詰めして完成です。  

 

地球の裏ブラジルからのミツバチのおすそ分けが、こうしてお皆様の元に届けられる商品となります。